夕暮れの相模湖畔。山際に沈む太陽が人物の背後から強烈な光を放ち、石畳に長い影を落とすドラマチックな逆光のシルエット。

相模湖の静寂、西八王子の熱。仲間と囲む「痛風鍋」で締める、最高の休日。

連休のラスト、中央線に揺られて相模湖へ向かう。 トン君と合流して、少しレトロな湖畔をゆっくりと散策。 昭和の空気がそのまま残る景色の中で、ただ「何もしない」という贅沢に浸る時間。
穏やかな湖面を眺めていると、日常のノイズが少しずつ消えていくのがわかる。 けれど、この日の物語には、まだ続きがある。 西八王子「染井」で待つ、仲間たちとの「痛風鍋」の会。
静寂をたっぷりと味わい尽くしたあとは、賑やかな湯気が待つ街へ。

「ようこそ」と迎えてくれる看板の、絶妙な色褪せ具合。相模湖畔には、昭和の空気がそのまま真空パックされたような懐かしさが漂う。変わらないことの美徳を、この街のゲートが静かに語っている。

射的場、古びたゲーム機、スワンボート。子供の頃に見た景色が、解像度を上げて目の前に現れる。ハイテクな遊びは何一つないけれど、ここには「退屈を楽しむ」という大人の余裕が許されている。

逆光を背負い、シルエットが光に溶け出す。手元には、ささやかな祝祭の跡。相模湖を前に、トン君は何を思うのか、あるいは何も思わないのか。ただそこにある光を呼吸し、時間の流れを肌で感じる。饒舌な説明はいらない。この静寂と横顔こそが、今日という日のもっとも純粋な記録だ。

日は傾き、空は鮮やかなグラデーションを描き出す。駅のホームで列車を待つ時間は、昼の静寂を夜の熱狂へと繋ぐブリッジ。西八王子の喧騒を思い描きながら、最後の一息を深く吸い込む。

西八王子「染井」の入り口で足を止める。チョークで描かれた鮮やかな料理のイラストは、店主の自信の表れか。背景に踊る「白子」「あん肝」の文字が、空腹を心地よく刺激する。湖畔での静かな「余白」は、この一枚の看板を境に、賑やかな「宴」へと塗り替えられていく。期待は、すでに最高潮だ。

皿に美しく盛られた新鮮な白子、あん肝、牡蠣などの痛風鍋の具材。

西八王子「染井」に並んだ、白子、あん肝、牡蠣の三連星。昼間の清らかさを鮮やかに裏切る、この濃厚なビジュアル。健康を少しだけ脇に置いて、今この瞬間の「旨い」にすべてを捧げる覚悟を決める。

鍋が煮え立ち、複雑な旨味が溶け合っていく。西八王子の仲間たちと囲むこの時間は、どんな高級料理よりも心を解きほぐす。湖畔の風も、この鍋の熱気も、どちらも欠かせない連休のピースだった。

痛風鍋という「共犯関係」を結んだ、夜の仕上げ。大きなボトルを抱え、カメラに向けられる屈託のない笑顔。明日への不安も、少しばかりの尿酸値への懸念も、この熱気の中ではどこか他人事だ。

Equipment
今日の記憶を記録した、相棒たち。
Main Gear
Canon EOS R6 Mark II
EF24-70mm F2.8L II USM

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